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アイヌは先住していたの?

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してません。

まず理解しておかなければならない事は

未開の人々=先住民

ではないのです。

・文化の程度がいかにも未開のレベルにとどまっていること
と、
・彼らがそこに最初から住んでいたのかどうか?
(あるいは他の集団に比べて先に住んでいたのかどうか?)

という問題は、まったく別問題です。

アイヌに対しては、いかにも未開の人々であるというイメージがあり
「先住民族」という表現をされても疑われない風潮が一部にありますが

北海道には古くからいわゆる「和人」も住んでおり
「いわゆるアイヌ」の成立は14世紀とごく最近です。
つまり「アイヌ」自体が、「日本」の成立よりずっとずっと後の存在なのです。



また、北海道は、隔絶された土地でもありません。

古代から常に、本土から人が移動して住みついたり
逆に北海道から出て行ったり、
そして北方からの人間の流入も絶えず続いていました。

そのような経緯の結果、文化的にも、血縁的にも、日本人との混交を経て
14世紀に成立したのがいわゆる「アイヌ」なのです。

そこがアイヌの面白さでもあるのです。

白人文化を取り入れ、白人との混血で成立したインディアンやアボリジニなんて居るでしょうか?

もしインディアン・アボリジニがそんなものだとしたら、
それらは先住民などとは呼ばれないのです

日本人と混住し、混交して成立したアイヌが、
日本人に対して先住性を主張するのは無理であると言えます。

そして、歴史的にもそのようにして成立したアイヌですが
現代の自称アイヌはなおさら
普通の日本人の血を多く受け継いでいる事がハッキリしていますので
彼らの命そのものが、基本的にアイヌからではなく、日本人の祖先から受けついだ結果、
生まれてきた人々なのです。

現代の自称アイヌが、ほとんどの日本人の祖先を居なかった事にしているのは
不自然なことと言えます。

そもそも、中空土偶の発掘によって、本土と共通の縄文文化が
北海道文化の基底にあったことが証明されています。

つまり、アイヌと日本人との差を強調するのであれば
その差分は、
むしろ北方からの流入文化の影響によるのであって
文化的にいえば確実に「後住」なのがアイヌであるといえてしまいます。

以下に掲げる違星北斗の研究分析も、
その事実を裏付けていると言えるでしょう

・祖先を尚ぶことは尤もアイヌの特徴である。にもかゝはらず、全国を通じて大規模にある遺跡についてアイヌはこれを自分等の祖先のものに非ずといふ強固な説を立ててゐるのは何を物語ってゐるのか

・神秘的古典神話を忠実に伝承して来たアイヌが、
石器や土器を生活品に用ひたといふことが少しも伝へてないといふわけはないのである。アイヌは先住民族を矮小な人種だと伝へてゐることは既に知られてゐる通りである。

・殊に尊敬すべき祖先のカ作を架空な人種のお手柄に移転するが如きはありうべきことではないと想像するに難くないのである。小人説はあまりにも誇大無稽のやうではあるが、(略)その実在の反映であることは否定出来ないのである。

・従来土器の保有者は一名もなく、祖先から口碑にも聞いておらず、ただ伝えられているのは、余市アイヌがこの地に来た時、先住民族がいた。それはアイヌよりも小さく、弱い人種で、わけなく追っ払った。(違星北斗)



「アイヌ」は一体どこからきて、
彼らに追い払われた土器を使っていた小柄な民族は
一体どこへ行ったのでしょうか?

そしてどのような発展を遂げたのでしょうか。

みなさんも想像して、歴史の持つ面白さに思いを馳せてみましょう。